スイスの警察は2月23日、世界経済フォーラム『ダボス会議』のコンピュータ・システムに侵入し、参加者の個人情報を窃取した容疑で20歳の男を逮捕した。容疑者の名前は公表されていない。ジュネーヴ警察によると、同容疑者はスイスの首都ベルンに住む非常勤のコンピュータ・コンサルタントで、データ窃取、コンピュータ・システムへの不正侵入、クレジットカードの不正使用などの容疑が持たれている。有罪が確定した場合、最高で禁固刑5年もしくは罰金刑が言い渡される。経済のグローバル化に反対するハッカー集団“Virtual Monkeywrench”が同事件への関与を認める声明を発表していたが、同容疑者との関わりについては現在、調査中だ。 今回の事件は、同容疑者が窃取したデータをCD-ROMに納めSonntagsZeitung新聞社に送付したことで発覚した。CD-ROMには世界の要人27,000人のクレジットカード番号や携帯電話番号など個人情報が納められており、中にはBill Clinton前米大統領やマイクロソフト社の創始者Bill Gates氏、Thabo Mbeki南アフリカ大統領、パレスチナのArafat議長のデータも含まれていたという。