もうひとりは、セキュリティ黎明期から国内最大手規模のシステムインテグレータに所属し、これまで約 50 社のインシデントレスポンスに従事してきた、フューチャー株式会社 蜂谷 剛司(はちや たけし)氏。講演アジェンダに「約 50 社」という数字を見た瞬間、記者は「数えてたんだ。この人」という感想を持った。何か、飛行機のボディに成果の星マークを記していくパイロットのような、プロフェッショナルとしての誇りのようなものを勝手に読み取って、やけに取材が楽しみになった。
何より、自分たちで開発する代わりに外部のツールを活用することで、製品の脆弱性管理に関して各事業部を支援するという本来の業務にいっそう集中できるようになったことも大きな効果だ。
フューチャー株式会社は4月22日、「脆弱性管理」に関するセキュリティ対策実態調査の結果を発表した。
顧客の要望に応じて継続的に改修を加えつつ、セキュアなシステムを顧客に提供し続けるには、それぞれの顧客システムの中でどのようなソフトウェアが使われているかをバージョンとともに整理し、最新の脆弱性情報と突き合わせていく必要がある。
侵入前提の対策である EDR や NDR の重要性は別として、そもそもまず足元の脆弱性管理等をちゃんとやった方が、断然費用対効果も高くないですか?
特に感じているのは、影響範囲の大きな脆弱性、深刻な脆弱性が発覚した時の対応がやりやすくなったことだ。もう、Log4Shell の時のように右往左往することはない。