インタビュー
「気づけない脅威」にどう向き合うか ~ KISIA 後援、韓国 3 社が挑む合同セッションの見どころ

Security Days は 2013 年から、Interop Tokyo などの運営実績を持つ株式会社ナノオプト・メディアが開催する講演セッション中心のセキュリティカンファレンスで、春と秋の年 2 回開催されている。10 月開催の Security Days Fall 2026 は札幌・大阪・福岡・東京・名古屋の全国 5 会場。今回から東京開催は新たに TAKANAWA GATEWAY Convention Center(B2F,B1F)が会場となる。
Security Days の魅力のひとつは、セキュリティベンダーによる製品紹介だけでなく、官公庁、法執行機関、大学・研究機関、業界団体、そして実際に現場の最前線でセキュリティ対策に携わる専門家まで、幅広い立場のスピーカーの講演を一度に聞けることだ。Security Days Fall 2026 東京会場でも、警察庁 三宮隆秀氏による「サイバー空間をめぐる脅威情勢と警察の取組」、東京大学 江崎浩氏による「AI前提のデジタルインフラのサイバーセキュリティー」、OpenAI Japan 宇都宮聖子氏による「フロンティアAI時代のサイバーセキュリティ」、経済産業省 橋本勝国氏による「サイバー攻撃の現状と経済産業省のサイバーセキュリティ施策」など、多様な視点から現在のサイバーセキュリティを捉えるセッションが予定されている。
テーマも「標的型攻撃」「ランサムウェア」「クラウドセキュリティ」「ゼロトラスト」「認証・ID管理」「SOC」「インシデントレスポンス」「SBOM」「ソフトウェアサプライチェーン」「量子セキュリティ」といった従来からの重要領域に加え、「AI セキュリティ」「Agentic AI Security」「AI SOC」「AI Data Security」「Non-Human Identity」など、急速に関心が高まる新領域のテーマまで幅広い。いまその時のセキュリティを取り巻く課題を、横断的に俯瞰できるところも Security Days の特徴である。
さらに東京会場では、講演を聞くだけではなく、参加者自身が考え、手を動かすワークショップも組まれている。たとえば東洋大学 渡會航生氏による「セキュリティ業務へのAIエージェント活用 ~コーディングエージェントとつくる業務支援、実践から学ぶ活用と判断の勘所~」、日本セキュリティ監査協会 小室武晴氏による「やってみようセキュリティの自己評価 ~情報セキュリティ内部監査ワークショップ」、フィッシング対策協議会 林憲明氏による「ブランドを騙った詐欺被害を乗り越えるための教訓:机上演習(TTX)キットの実践と洞察」などが用意されている。
その他にも、株式会社エーアイセキュリティラボによる「誰でも簡単にプロさながらの脆弱性診断ができる、AeyeScanハンズオンセミナー」や、テクマトリックス株式会社による「AIエージェント時代のセキュア開発とガバナンス - AIを使いこなす開発者・セキュリティ人材の育て方 -」など、実際のツールやケースを用いて理解を深めるプログラムもある。セッションと展示、さらにこうした実践型プログラムを組み合わせて、自組織の課題に応じて一日の予定を組めることも、このカンファレンスならではの魅力といえる。
もうひとりは、セキュリティ黎明期から国内最大手規模のシステムインテグレータに所属し、これまで約 50 社のインシデントレスポンスに従事してきた、フューチャー株式会社 蜂谷 剛司(はちや たけし)氏。講演アジェンダに「約 50 社」という数字を見た瞬間、記者は「数えてたんだ。この人」という感想を持った。何か、飛行機のボディに成果の星マークを記していくパイロットのような、プロフェッショナルとしての誇りのようなものを勝手に読み取って、やけに取材が楽しみになった。
「対策のズレ」がなぜ起きるのか──現場を熟知する現役フォレンジッカーが、その核心と改善策を解説。運用を変えるだけで劇的に防御力を高められる実践ヒントが満載。
「クラウドセキュリティにおいては、自動化されておらず人間の操作によって作成・設定・管理されるクラウド上のリソース、すなわちマニュアルリソースが存在すること自体がリスクであり、自動化こそがセキュリティを担保する要件であることを前職時代から強く意識していました(Wiz Cloud Japan株式会社 桂田 祥吾 氏)」
キャンペーンサイトや放置ドメインなど、企業が存在を忘れた資産が攻撃の入口となる時代。生成 AI を駆使する WebASM が、ノイズを排しながら真に重要な資産を抽出し、ASM 運用の精度と効率を大幅に高める革新を提案。
「単に SBOM 機能と銘打った機能の有無だけで製品が比較されることも多く、本質的な SBOM 運用にフォーカスされていません。SBOM を管理して何を達成したいのかが本来重要であり、例えば脆弱性管理への応用が目的なのであれば、脆弱性管理にかかる工数感や課題をどれくらい解決できるのか、という観点が重要です」