なんだね君は?
「実はね、ライフワークにしているんですよ、内部不正対策。金融機関のリスクとしては、この連載では主にサイバー攻撃を扱っているけど、システム障害や大地震などの災害、停電、事務作業のミス等と並んで、内部不正のリスクは大きいんだ。そして、前半で扱った横領など、管理職、管理者権限をもっている場合は、もちろん内部不正は対策、発見がとても難しい。
IPA10大脅威でも、2024年の結果を受けて、前年の3位から初の1位に浮上しそうと予想していたんだ。内部不正の原因にサイバーセキュリティ要素は薄いから、1位はちょっと微妙かな思っていたけれど、結果はどうだ、昨年から順位を一つ下げて4位だったよ! 日和ったなシャア!」
● 2024年は、トラスト・ゼロ元年
2024年は、金融機関にとって信頼を失いまくった1年だった。前代未聞クラスの内部不正の不祥事が、金融庁、東京証券取引所、野村証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行で発生した。特に国内で過去事例が殆ど無い、戦後初めての事件だ。戦後って何だ!
これだけの大型不祥事が連続すると、恐怖!機動ビグ・ザムを量産されたみたいな絶望感だよ。インサイダー取引 量産型ビグ・ザムだ。やらせはせん!やらせはせんぞ!!