トビラシステムズ株式会社は12月19日、「スミッシングトレンドレポート2024」を公開した。同レポートは、独自の迷惑情報データベースをもとにSMSを悪用したフィッシング詐欺「スミッシング」について調査し、2024年に流行した手口の傾向をまとめたもの。
2024年に確認されたスミッシング手口の1位は宅配事業者をかたるSMSの75.9%で、4年連続で1位となっている。宅配事業者に関連する「荷物」「不在」「配達」「住所」などの単語が頻出した。
スミッシング手口の2位は金融・決済サービスをかたる手口の10.8%で、3位は通信事業者をかたる手口の8.6%で、上位3つの手口は前年から順位が変わっていない。2024年の新たな傾向として、官公庁やEC事業者をかたる手口が減少した一方で、電力会社やインターネットサービスなど、その他の様々な事業者をかたる手口が増加している。
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2024年にスミッシングで悪用されたブランド名は、1位から「三菱UFJ銀行」「SoftBank」「KDDI」で、2024年は金融機関のブランド名の悪用が目立ち、1位の「三菱UFJ銀行」の他、5位に「JCB」、6位に「りそな銀行」、9位に「みずほ銀行」が上位に入った。
その他のブランドでは、「送電を停止する」などの文言が特徴の「東京電力」をかたるSMSが急上昇し4位となり、特殊詐欺や強盗などの実行役をSNS上で集める「闇バイト」の募集で悪用されるケースが多かったメッセージアプリ「Telegram」をかたるSMSも急増し8位となっている。
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また同レポートでは、2024年に発生したスミッシングで特に多かった3つの手口「宅配事業者をかたる手口」、「金融・決済サービスをかたる手口」、「通信事業者をかたる手口」について解説している。