独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は8月22日、複数のセーフィー製品におけるサーバ証明書の検証不備の脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。三井物産セキュアディレクション株式会社の塚本泰三氏が報告を行っている。影響を受けるシステムは以下の通り。
QBiC CLOUD CC-2L v1.1.30およびそれ以前のバージョン
Safie One v1.8.2およびそれ以前のバージョン
セーフィー株式会社が提供する複数の製品には、サーバ証明書検証不備の脆弱性が存在する。また、当該製品にはポート11029/tcpやBluetooth経由で操作する機能があり、その通信内容はAES暗号化され、機器固有の情報にもとづき、当該機器との通信用暗号鍵をクラウドサーバーから入手可能となっているが、機器固有の情報を入手したユーザーは、(自分が所有している機器でなくとも)当該機器を直接操作することが可能となる。
想定される影響としては、中間者攻撃(man-in-the-middle attack)によって、第三者に通信内容を傍受されたり、改ざんされたりする可能性がある。
JVNでは、開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートするよう呼びかけている。対象製品の修正とともに、クラウドサーバ側でも本件を悪用した攻撃手法への対策を2024年7月24日に実施している。