株式会社コトラは7月26日、2023年までの求人数の調査をもとに、2024年以降のセキュリティに関する人材の求人情報・動向についての分析結果を発表した。
同社の分析によると、2019年末に起きたコロナショック以降、セキュリティ人材の求人数は急激に増加しており、世の中全体でリモートワークの需要が高まり各企業における企業システムの利用環境と管理体制に大幅な変化があった影響で、企業のインフラ基盤まわりに関係するセキュリティ対策のニーズが急拡大し、全体の求人数が急に伸びたためと推測している。
膨大になったセキュリティ対応・管理業務に加え、海外からのサイバー攻撃やランサムウェア被害などが爆発的に増加したことから、セキュリティ人材のニーズが逼迫した結果、2021年以降は年収1,000万円以上の求人が目立つこととなった。同社ではこの状況は2024年以降も、引き続き継続するとしている。
また、SIerでのセキュリティ求人は従来は、エントリークラスの求人が多い傾向が見られたが、近年ではハイクラス限定で採用するものも多く見られるようになっている。その他、ここ数年で、高年収帯のセキュリティ求人の数が最も増えたのが、金融機関以外の事業会社で、サイバー攻撃・ランサムウェア被害などの脅威リスク増加でニーズが急激に高まっている。
金融機関は、セキュリティ予算・人員規模が特に大きい業界で、セキュリティ求人は安定した増加傾向だが、「細分化された求人」「守備範囲が広い求人」の2極化する傾向にある。