日本損保協会、中小企業のリスク意識と対策実態調査公開 ~ サイバー攻撃をテーマとした啓発テレビCMも製作 | ScanNetSecurity
2024.04.20(土)

日本損保協会、中小企業のリスク意識と対策実態調査公開 ~ サイバー攻撃をテーマとした啓発テレビCMも製作

日本損害保険協会は、中小企業の経営者と従業員1,031名を対象に実施した調査の結果をまとめた「中小企業におけるリスク意識・対策実態調査2022」を発表した。

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 一般社団法人 日本損害保険協会は12月12日、中小企業の経営者と従業員1,031名を対象に実施した調査の結果をまとめた「中小企業におけるリスク意識・対策実態調査2022」を発表した。多様化・複雑化するリスクに対する中小企業の意識、実際の被害内容や被害額、損害保険への加入状況などについて調査したもので、2021年度に続いての実施となっている。

 調査結果によると、回答者の約9割(86.6%)が自社を取り巻く何らかのリスクを認識しており、そのうちの79.1%が「深刻に受け止めている」と回答した。リスクの上位となったのは、「自然災害」(51.8%)、「顧客・取引先の廃業等による売上の減少」(41.8%)、「感染症」(38.4%)であった。「情報漏えい」は23.2%で5位、「サイバーリスク」は20.1%で7位となっている。

 何らかのリスクを認識していると答えた人に対し、リスクへの対策や対処を聞くと、半数以上(54.3%)が「損害保険への加入」と回答した。前年度調査の45.8%から増加している。なお、リスク対策をしていないと答えた人にその理由を聞くと、「対策費用に余裕がない」(36.2%)、「具体的な対策方法や相談先がわからない」(31.4%)、「リスクによる影響・損失がわからない」(24.6%)などが多かった。

 勤め先の企業が「リスクが原因で被害に遭った」回答者は全体の27.8%で、被害を受けた際の考えは「被害がこんなにも大きくなるとは思っていなかった」(53.0%)、「リスクに対する備えが不足していた」(49.1%)といった回答が多かった。

 なお、同協会では中小企業が実際に直面した危機と保険による備えに関するテレビCMを制作、BS日テレで全4回にわたり放送する。2023年1月2日(月) 22:54から23:00に放送される第3回では、仲卸業向けの、ECサイトへのサイバー攻撃を題材にした内容となるという。

第1回(2022年12月24日(土)20:54-21:00)
 令和元年8月の前線に伴う大雨による工場の浸水(製造業)
第2回(2022年12月29日(木)22:54-23:00)
 令和元年台風第15号による太陽光パネルの被害(不動産業)
第3回(2023年1月2日(月)22:54-23:00)
 ECサイトへのサイバー攻撃(仲卸業)
第4回(2023年1月7日(土)20:54-21:00)
 令和2年7月豪雨に伴う販売所の浸水、中小企業のリスク対策(卸売業、中小企業診断士)

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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