非常に息の長い洗練された手法で、グローバルにマルバタイジング(悪意のある広告を用いるサイバー攻撃)を行う脅威集団がある。彼らは「オールド・ドメイン」を使うことでセキュリティツールを回避し、投資詐欺で被害者を生み出し続けている。
CashRewindo という詐欺集団は、他のマルバタイザーたちと多くの点で共通する手法を用いる。合法的な広告ネットワーク上のデジタル広告に悪意あるコードを挿入して広告を改ざんし、Webサイトへの訪問者を別のページに誘導する。誘導先ではマルウェアが待ち構え、詐欺に遭う危険性がある。
凡百のマルバタイジングを行うサイバー犯罪者たちは、ドメインを取得してすぐにそのドメインを使用する。
しかし、CashRewindo が使っているドメインの中には、登録時期が何年も前で、その後有効化せずに放置状態だったものがある。放置といっても、証明書の更新は丁寧に行われており、仮想サーバが割り当てられている。そして、悪意のある広告の配信を開始する直前のタイミングで有効化する。このように指摘するのは、企業のオンラインでのレピュテーションを守るツールを開発している Confiant の研究者らだ。
Confiant は、2018 年に存在が明らかになった CashRewindo を 2 年にわたって追跡してきたと、Confiant でセキュリティソフトウェアエンジニアを務めるダニエル・フォンセカ・ヤロチェフスキーは今週公開された報告書の中で述べている。