株式会社カスペルスキーは12月7日、2022年にカスペルスキー製品が検知した主要なサイバー脅威についてまとめた年次レポート「Kaspersky Security Bulletin 2022. Statistics」(英語)の発行を発表した。
Kasperskyの検知システムは2022年1月から10月までの10ヶ月間の集計期間に、1日平均40万件の新たな悪意のあるファイルを発見、前年同期間の38万件から2万件(5%)の増加となった。集計期間中に検知した悪意のあるファイルは合計で約1億2,200万件に達し、前年同期間の検知数から600万件増加している。
ランサムウェアの1日当たりの検知数は9,500件で、前年同期間(2020年11月~2021年10月)の3,380件から約2.8倍増加、ダウンローダーの1日当たりの検知数は11,000件で、前年同期間の4,530件から約2.4倍増となっている。
Windowsデバイスを攻撃する悪意のあるファイルは1日当たり平均で約32万件検知しており、全ての悪意のあるファイルの85%を占めた。1日当たりに検知したMicrosoft Office形式の悪意のあるファイルの検知数は15,800件で、前年同期間の4,700件から約3.4倍となっている。
Androidを狙う悪意のあるファイルの1日当たりの検知数は10%増加の3,500件であった。
Kaspersky アンチマルウェアリサーチグループリーダー ウラジミール・クスコフ(Vladimir Kuskov)氏は「危険なのは、サービスとしてのマルウェア(Malware-as-a-Service)の登場に伴い、プログラミングの専門知識を持たない初心者の詐欺犯罪者がデバイスを攻撃できるようになったことです。サイバー犯罪者になるのがこれほど容易になったことはありません。」とコメントしている。