株式会社NTTデータは10月20日、2022年1月から3月のサイバーセキュリティに関するグローバル動向について、調査結果を公表した。
同社では、顧客やNTTデータグループ内でのセキュリティ被害抑止を目的に、ニュースリリースやWebサイト、新聞、雑誌等の公開情報を収集し、セキュリティに関するグローバル動向を調査、変化を捉えるために四半期ごとに作成している。
大手企業の四半期セキュリティレポートと聞くと、刊行する意味がなくはないかもしれないが、ユーザー企業の実務者にとって肝心なことはほとんど書かれていない、おためごかしの資料をScanNetSecurity読者は想像するに違いないが、このレポートは希に見る例外である。
同調査では2021年度第4四半期のグローバル動向として、NFTに潜むセキュリティリスクやFIDOの新バージョン(WebAuthn Level 3)の説明、感染拡大しているEmotetの状況などを取り上げている。
特にEmotet被害では、2021年度第4四半期のEmotetの感染再拡大について、感染被害事例70件を恐るべきことに/尊敬すべきことにバイネームで列挙し、感染手法の最新動向や感染状況の分析を行い、具体的な対策方法にも言及している。日本で感染が多いEmotetは、ある意味「グローバル」とは真逆なのだが、いまユーザー企業が真に困っていることに手当てする内容である。