クラウドストライク株式会社は10月19日、「Nowhere to Hide: 2022 Falcon OverWatch Threat Hunting Report(敵に逃げ場なし:2022 年版Falcon OverWatch脅威ハンティング報告書)」を発表した。
同報告書はFalcon OverWatchが2021年7月1日から2022年6月30日の期間、グローバルで実施した脅威ハンティングで得られたインサイトを掲載、詳細な攻撃データと分析結果、ケーススタディ、実用的な推奨事項が含まれている。
Falcon OverWatch脅威ハンターチームでは該当期間に、侵入の試みを77,000回以上検出、7分あたり約1回に相当している。また、サイバー犯罪者(eCrime)のブレイクアウトタイム(攻撃者グループが最初の侵害から水平移動して被害を受けた環境内の他のホストに移動するまでの平均時間)が、「2022年版 CrowdStrikeグローバル脅威レポート」で報告された1時間38分から1時間24分に短縮し、eCrimeによる侵入のうち約3分の1(30%)で、攻撃者グループが30分以内に水平移動を行っていることが明らかになった。
CrowdStrike Threat Graphでインデックス処理した全検知数のうち、マルウェアフリー攻撃の割合が71%を占めたが、その要因として、攻撃者グループ有効なクレデンシャルを悪用して被害者環境へのアクセスや永続化を行うことが多いこと、新たな脆弱性を悪用するスピードが増している点を挙げている。
その他、同報告書では、インタラクティブな侵入のうち43%をeCrimeが、18%を国家主導型攻撃者グループが占めたことや、インタラクティブ型侵害の攻撃対象となった上位5つの業界が、テクノロジー(19%)、通信(10%)、製造(7%)、学術(7%)、ヘルスケア(7%)であったこと、国家主導型攻撃者グループの攻撃対象となった上位5つの業界が、通信(37%)、テクノロジー(14%)、行政(9%)、学術(5%)、メディア(4.5%)であったことが明らかになっている。