米サイバーセキュリティ企業が作ったビジネスモデル「ユーザー企業強請(ゆすり)」 | ScanNetSecurity
2023.03.24(金)

米サイバーセキュリティ企業が作ったビジネスモデル「ユーザー企業強請(ゆすり)」

 経営難に陥り、現在は経営破綻している癌検査会社LabMD は、控訴裁判所の判決により、セキュリティ会社Tiversa を名誉棄損で訴える機会を再び得ることになった。

国際
米サイバーセキュリティ企業が作ったビジネスモデル「ユーザー企業強請(ゆすり)」

 経営難に陥り、現在は経営破綻している癌検査会社 LabMD は、控訴裁判所の判決により、セキュリティ会社Tiversa を名誉棄損で訴える機会を再び得ることになった。

 この検査機関は、以前から次のように主張してきた。2008 年に Tiversa は、9,000 人以上にのぼる LabMD の患者の機密データを含む、1,178 ページに及ぶコンピュータファイルを不正に入手した。同社はまた、そのファイルが P2P ファイル共有ネットワークで一般公開されており、悪質な者によってダウンロードされたと嘘をついた。そして同社は、プライバシーに関する失態とされるこの件を利用し、LabMD にTiversa のインシデントレスポンスサービスの料金として 1 時間あたり 475 ドルという多大な額を支払うよう迫った。

 Tiversa はその後、リスクコンサルティング企業の Kroll に買収された。

 LabMD によると、情報漏えいの証拠が見つからなかったため Tiversa のインシデントレスポンスサービスの利用は断ったという。すると、このサイバーセキュリティ企業は発注を断られた腹いせとして LabMD に報復したと LabMD は主張している。


《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. ランサムウェア感染を隠蔽したソフトウェア企業の末路

    ランサムウェア感染を隠蔽したソフトウェア企業の末路

  2. [インタビュー] ランサムウェア身代金交渉人の告白:前編「誰かが犯罪者と話さなければならない」

    [インタビュー] ランサムウェア身代金交渉人の告白:前編「誰かが犯罪者と話さなければならない」

  3. サイバー攻撃の動機 セキュリティ企業に恥をかかせる

    サイバー攻撃の動機 セキュリティ企業に恥をかかせる

  4. チューリッヒ「サイバー攻撃は戦争行為、保険適用範囲外」 ~ 米食品大手が保険会社提訴(The Register)

  5. 四年で四度の情報漏えい エドテック大手 政府から落第点

  6. 25年にわたりRFC1342の解決を放置(The Register)

  7. 米サイバー軍 ナカソネ大将、ウクライナ支援の攻撃的サイバー作戦実行

  8. CrowdStrike Blog:APT 攻撃に立ち向かう~世界のサイバー攻撃者リスト

  9. 従順な消費者以外は犯罪者? 英オンライン安全法案

  10. 専門家の批判を呼んだ eBay のログイン方法変更 ~ SMS による二要素認証(The Register)

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×