ゼットスケーラー株式会社は7月14日、年次調査レポート「2022年版 ThreatLabzランサムウェアレポート(日本語版)」を発表した。
ゼットスケーラーの調査チーム ThreatLabzでは、同社のクラウドから得た2021年2月から2022年3月までの1年分以上にのぼる世界中のランサムウェアデータと、外部ソースからのインテリジェンスを分析し、主要なトレンドとリスクのある業界や地域、新たな攻撃手法について解説している。
同レポートによると、ランサムウェアファミリー上位11種のうち8種がRaaSを使用しており、ランサムウェア攻撃は前年比で80%増加し、攻撃の件数と被害額が過去最高であったことが判明している。
ランサムウェアの影響を受けた業界を見てみると、2020年から2年連続で最も標的となった製造業は、ランサムウェア攻撃の19.5%を占め、サービス業(9.7%)、建設業(8.1%)、小売業(7.5%)、ハイテク業(6.7%)が続いている。
二重脅迫型ランサムウェア攻撃の増加は業界によって大きく異なり、昨年のレポートと比較したところ、医療機関への攻撃が643%増加、教育が225%、製造が190%、建設が161%、金融サービスが130%、サービスが109%となっている。なお2020年は、活動が活発だったいくつかのランサムウェアファミリーがCOVID-19のパンデミックが終結するまで医療機関を攻撃しないと宣言したことで、医療機関への攻撃が極めて少なかった。