株式会社カスペルスキーは11月30日、遠隔医療の5つの問題点についてブログで発表した。 カスペルスキーではArlington Research社と共同で、世界各地の大規模医療企業を対象に、遠隔医療の適用状況について調査、遠隔治療を実施する際に医師が直面する困難について調べている。 1つ目の問題点として「患者データの漏えい」を挙げ、遠隔医療セッションで自院の患者情報がセキュリティ侵害されたと30%が回答している。対策として、ITベースのプロセスを新たに採用する場合は、外部監査を実施し、セキュリティ面とプライバシー面の欠陥を特定して修正することを助言している。 2つ目の問題点として「データ保護に関する理解の欠如」を挙げ、回答者の42%が遠隔医療セッションに参加する医療従事者が自分の病院で実施されているデータ保護のプロセスを明確には理解していないことを認めていることを取り上げている。対策として、医師として現代のサイバー脅威についてもっと知識をつける必要があるとしている。 3つ目の問題点として「目的に合わないソフトウェア」を挙げ、遠隔医療を実施する人の54%が遠隔治療向けではないソフトウェアを使用したと述べており、ソフトウェアの技術的限界や脆弱性によって情報漏えいが発生する可能性があると指摘している。 4つ目の問題点として「技術的な制約による誤診」を挙げ、回答者の34%が写真や動画の品質の悪さが原因で誤診を経験していることを取り上げている。 5つ目の問題点として「古いOS」を挙げ、遠隔医療関連企業の73%が古いOSをベースにした機器を使用している実態を紹介している。
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