Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート | ScanNetSecurity
2024.04.24(水)

Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート

Google が、何百万も存在するオープンソースソフトウェアライブラリにおけるすべての依存関係をマッピングし、パッチが適用されていない脆弱性を警告するオンラインツールを構築した。

国際
Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート
  • Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート
  • deps.devで生成されたtuiの依存関係の壊れた蜘蛛の巣
  • あーあ…Googleのサービスでセキュリティ問題が指摘される
 Google が、何百万も存在するオープンソースソフトウェアライブラリにおけるすべての依存関係をマッピングし、パッチが適用されていない脆弱性を警告するオンラインツールを構築した。

 このツールは、自分のプログラミングプロジェクトで利用するライブラリの中に何が含まれているのか正確に調べ、特に重要なこととして、修正されていない隠れたセキュリティバグが含まれていないか確認するのに役立つ。それにより、別のパッケージセットを選択したり、セキュリティホールへのパッチ適用に役立てたりすることで、アプリケーションが悪用可能な状態のまま放置されるのを避けることができる。

 最近では、あるライブラリをプロジェクトに取り入れる際、そのライブラリが持つ数十の依存関係や下位依存関係も含めて取り入れているのが普通である。そしてそれらのコンポーネントのすべてにセキュリティホールが含まれているかもしれず、あるいは実際に含まれているため、親プログラムが攻撃に対して脆弱な状態になる可能性がある

 また、それらの依存関係が壊れたり消滅したりして、コードの構築や展開ができない、または期待通りに構築できない場合もある。プログラムが古いライブラリをインポートし、最新の状態を保っていない可能性もあり、その場合はバグ修正やセキュリティパッチ、新たな機能を適用し損なう。

 開発者はプロジェクトにライブラリを追加する際、自分が何を扱っているのか、または表面下にどんな問題が潜んでいるのか、ほとんど分かっていないと言ってもいいだろう。このソフトウェアエンジニアリングの脆弱な状態は、無料ソフトウェアだけでなく商用アプリケーションにも影響を与えておりこの問題を指摘する Google 社員たちの声がますます高まっている
《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. 訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

    訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

  2. 訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

    訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

  3. 悪夢の検証 大英図書館ランサムウェア ~ 過ちが語る普遍的な物語

    悪夢の検証 大英図書館ランサムウェア ~ 過ちが語る普遍的な物語

  4. CrowdStrike Blog:APT 攻撃に立ち向かう~世界のサイバー攻撃者リスト

  5. ハッカー「さあアジアのみんな、自分の Dropbox を見てごらんよ…見てみろって」~The New York Times をハッキングしたチームが 10 か国の地域協力機構を狙っていると研究者たちが主張(The Register)

  6. サイバー犯罪者がある種の道徳的指針を持つ時代は過ぎ去った

  7. AWS 設定ミスでウォールストリートジャーナル購読者情報他 220 万件流出(The Register)

  8. 日本製のパスワードプロテクターは、カモフラージュカーソルでスクリーンを覆う~偽カーソルに邪魔されるパスワードの覗き魔たち(The Register)

  9. なあ……電波で携帯をハッキングする方法を知らないか?  7 万ドル払うよ~今年の Mobile Pwn2Own、賞金の準備は万端(The Register)

  10. Oeminfo.iniファイルを作成するMinfoeウイルス

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×