10月の東証でのシステム障害、調査委員会からの報告書を公表 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

10月の東証でのシステム障害、調査委員会からの報告書を公表

東証の宮原幸一郎社長は、11月30日付けでシステム障害の責任をとって辞任すると明らかにしたばかり。

インシデント・事故
株式会社日本取引所グループは11月30日、10月1日に株式会社東京証券取引所で発生したシステム障害を受けて10月5日付で設置した、同社の独立社外取締役から構成される「システム障害に係る独立社外取締役による調査委員会」から提出された報告書を公表した。東証の宮原幸一郎社長は、11月30日付けでシステム障害の責任をとって辞任すると明らかにしたばかり。

東証で10月1日に発生した現物株式売買システム「arrowhead」の障害は、現物株式市場における立会内取引を終日売買停止し、投資家や市場参加者等に多大な影響があり、同委員会では、障害発生の原因等について調査を行うとともに、調査結果を踏まえた再発防止等の各種対策の実効性を高めるため設置された。

同報告書によると、本障害はNAS上で動作する制御機構の設定値の誤りにより、メモリカード故障時にNAS1号機から2号機への自動切替えが実行されなかったことを端緒として、NASに保存したデータにアクセスする各種機能(売買停止、市場停止、緊急用売買停止等)が動作不全に陥ったことが直接的な原因としている。

同報告書によると、再発防止に向けたシステム対応として、NASの設定値の修正、NASの設定値の総点検、確実に切替えを実施する手段の整備、継続的なテスト・訓練の実施を行っている。
《ScanNetSecurity》

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