株式会社イエラエセキュリティがビジネス拡大に伴い大阪市北区に大阪オフィスを10月に開設した。東京、札幌、沖縄、福岡に次いで5番目の拠点となる。高品質なペネトレーションテストや脆弱性診断で知られてきた同社だが、本年4月にはフォレンジック調査サービスを新たに開始したほか、秋にはクラウドサービスユーザー向けの「新種マルウェア対策支援サービス」「3大クラウドセキュリティ一元管理サービス」を矢継ぎ早にサービスインし、ペネトレーションテスト等で培った攻撃力を、逆に防御力に転じることで、事業領域と規模拡大を目指している。イエラエセキュリティの地方拠点の大きな目的は、営業拠点ではなく、優秀な人材の採用にある(インシデントレスポンスの迅速化などの目的も有り)。現在同社の従業員は正社員70名。フォレンジック調査サービスを開始した4月以降20名増えた。イエラエセキュリティの沖縄拠点出身である安里悠矢氏は12月12日、「セキュリティ・ミニキャンプ in 沖縄 2020」で「ペネトレーションテスト入門」と題した2時間30分のヘビーなハンズオントレーニングに講師として登壇する。地方の優秀な人材を引き抜いて、東京で業務を行わせる方法を同社は必ずしもとらず、優秀な人材を見つけるとそこにオフィスを開設、業務とともに研究活動・コミュニティ活動を自由にやらせることで、地縁によって、その地の優秀な技術者を呼び寄せるのがイエラエのやり方だ。優秀な技術者がいればオフィスが東京から出張してやってくる。ユニークな採用戦略である。