コンピュータフォレンジックをテーマとした、一般向けに開かれた情報共有の機会はこれまであまりなかったが、5月の第1回の勉強会開催を告知すると、2時間で100名の定員に達し、最終的に定員の3倍を超える応募があった。
多様な参加者が集まったが「フォレンジックに関心があった」という人物が多かったという。
内容は、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が研究用のために公開しているフォレンジック用の問題を、参加者が自ら解き、イエラエセキュリティのフォレンジックチームが解説するハンズオンのワークショップ形式。Youtube Liveで動画配信され、質問や雑談などはコミュニケーションツールDiscordでやりとりを行う。
ツールを参加者が駆使して、「レジストリ」「Web履歴」「メール」「クラウドストレージ」「USBメモリ」「削除データ復元」「アンチフォレンジック(証拠隠蔽)」の調査を行う。スピーカーも同じツールを使い問題を解きながら実際の調査における留意点などを解説する。
オンラインイベントで100名定員とは、サポートの品質の保持のため。スピーカーが話を進めながらサポート役のチューターが個別に参加者と連絡をとりあい、操作方法や環境依存の部分のフォローアップを行った。参加者の96%から高評価を得たが、特にサポート面での評価が高かったという。
フォレンジックは、イエラエセキュリティが得意としてきた脆弱性診断やペネトレーションテストとは反対の「守る」立場のサービス。今年4月から第2の事業領域としてフォレンジックサービスを開始した。
5月の勉強会に参加できなかった希望者のために現在、「オンライン・フォレンジック勉強会 初級編 リターンズ」として6月22日(月)18時30分から第2回を開催予定。参加費無料。「ドリンク等は各自でご用意ください。アルコールは自己判断でお願いします」とのこと。本稿執筆時点の申込者数は273名となっている。
なお今回は第1回と異なり、定員を設けていない。これから参加登録が可能。技術者としての視点の幅を広げるチャンスかもしれない。
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