大手フィットネス事業A社不正アクセス事案分析結果公開、ラテラルフィッシングとは(デジタルアーツ) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

大手フィットネス事業A社不正アクセス事案分析結果公開、ラテラルフィッシングとは(デジタルアーツ)

デジタルアーツは、セキュリティレポート「テレワークだからこそ知っておきたいラテラルフィッシング 狙われるMicrosoft 365」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン
乗っ取られたメールアカウントから送付された迷惑メール
  • 乗っ取られたメールアカウントから送付された迷惑メール
  • メール内のURLリンクにアクセス
  • Microsoft 365のフィッシングページ
  • 最終的に誘導されたURLは無害なPDF
デジタルアーツ株式会社は5月14日、セキュリティレポート「テレワークだからこそ知っておきたいラテラルフィッシング 狙われるMicrosoft 365」を公開した。2019年に国内大手フィットネスジム事業を運営するA社が不正アクセスを受け、A社のメールアカウントから迷惑メールが多数の取引先に送信された件での、ラテラルフィッシングのメールについて分析した結果を紹介している。

攻撃者がA社のメールアカウントを乗っ取り送信した迷惑メールは、Microsoft 365のアカウント窃取を狙ったフィッシングであった。メールはA社の正規ドメインから送られており、メール内のURLリンクはMicrosoft SharePointの正規ドメイン「sharepoint.com」を使用していた。SharePointのURLは海外企業が利用しているもので、攻撃者に悪用されたとみられる。メールでは、SharePoint上のOneNoteで共有されたPDFファイルを開くよう促している。

リンクをクリックすると、Microsoft 365にログインするフィッシングサイトが表示され、入力したIDとパスワードが窃取されることになる。こうして入手したIDとパスワードを、攻撃者はさらなる攻撃に悪用していく。乗っ取った正規のドメイン、実在のメールアドレスからフィッシングメールが届くことになるため、受信者がフィッシングに気づきにくいことが特徴。同社では、怪しいドメインに気をつけるなど「古い考えは通用しにくくなっている」とし、複数のセキュリティソリューションの導入や、ログインに二要素認証を導入酢売るなどの対策を紹介している。
《ScanNetSecurity》

編集部おすすめの記事

特集

調査・レポート・白書・ガイドライン アクセスランキング

  1. 迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

    迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

  2. 「セキュリティ対応組織の教科書」第3.1版公開、追加説明やフィードバック反映

    「セキュリティ対応組織の教科書」第3.1版公開、追加説明やフィードバック反映

  3. ランサムウェアの種別特定やセカンドオピニオンも ~ セキュリティ企業も頼りにできる JPCERT/CC

    ランサムウェアの種別特定やセカンドオピニオンも ~ セキュリティ企業も頼りにできる JPCERT/CC

  4. 世界中の警察官が考える現在/未来の脅威「インターポール世界犯罪動向2022」公表

  5. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  6. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  7. 取締役や幹部への罰金 禁固 罷免 解雇 ~ サイバー攻撃後の被処罰最多は APJ 地域

  8. 「無料求人広告」無料期間終了後 高額請求、法人間のトラブル事例

  9. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  10. 日経225企業 9割 DMARC導入も「quarantine」「reject」設定は 26.8%、ワンクリック購読解除利用率は 77.7%

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×