民生委員が高齢者名簿を紛失、7月29日公表後に新たな発覚も(熊本市) | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

民生委員が高齢者名簿を紛失、7月29日公表後に新たな発覚も(熊本市)

熊本県熊本市は9月27日、7月29日に公表した高齢者見守り事業における2区2名の民生委員・児童委員が保管していた高齢者名簿の紛失について、新たな名簿の紛失が判明したと発表した。

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熊本県熊本市は9月27日、7月29日に公表した高齢者見守り事業における2区2名の民生委員・児童委員が保管していた高齢者名簿の紛失について、新たな名簿の紛失が判明したと発表した。

7月29日公表分についての経緯は以下の通り。

・東区
7月11日に、同市の東区のA校区民生委員児童委員協議会にて、東区福祉課が民生委員から平成30年度高齢者名簿を回収したところ、B民生委員から提出がなかったため提出するよう依頼したところ、7月16日に名簿が見当たらないと報告を行い判明したため、中央区福祉課ではB民生委員が自宅外に高齢者名簿を持ち出していないことを聞き取り確認した。7月18日から23日にかけて、A校区の民生委員と東区福祉課職員が既に死去されている4世帯を除く高齢者名簿の掲載者宅を訪問し謝罪を行った。

・中央区
7月24日に、同市の中央区にて全民生委員に対し高齢者名簿の保管状況の確認を行ったところ、C校区内のD民生委員の名簿紛失が判明したため、中央区福祉課がD民生委員が自宅外に高齢者名簿を持ち出してはいないことを聞き取り確認した。7月25日から29日にかけて、C校区の民生委員と中央区福祉課職員、健康福祉局職員が既に死去されている8世帯を除く高齢者名簿の掲載者宅を訪問し謝罪を行うとともに、県外転居した1名については手紙を郵送した。

なお、紛失があった2区を含む全ての区を確認した結果、7月28日時点では新たな紛失は確認されなかった。

紛失した名簿には東区の118世帯150名と中央区の170世帯230名の合計288世帯380名の氏名、住所、生年月日、年齢、性別、世帯主氏名、独居・老老世帯の有無、国保・後期高齢者医療利用の有無、介護保険利用の有無が記載されていた。

9月27日公表分についての経緯は以下の通り。

・東区
8月13日に、同市の東区民児協会長から東区福祉課に対しA校区内B民生委員保管の名簿が見当たらないと報告があり、8月13日から14日にかけてA校区民生委員と東区福祉課職員にてB民生委員宅の名簿の存否を確認したが見当たらず、8月17日から9月17日にかけてA校区の民生委員と東区福祉課職員、健康福祉局職員が既に死去されている14世帯を除く名簿の掲載者に訪問または電話により謝罪を行うとともに、県外転居した3世帯については謝罪文を郵送した。

・中央区
9月3日に、同市の中央区にてC校区D民生委員から健康福祉政策課に対し高齢者名簿が見当たらないと報告があり、9月4日から25日にかけて中央区福祉課職員、健康福祉局職員が既に死去されている2世帯を除く名簿の掲載者に訪問または電話により謝罪を行った。

新たに判明したのは東区の488世帯577名と中央区の98世帯130名の合計586世帯707名で、氏名、住所、生年月日、年齢、性別、世帯主氏名、独居・老老世帯の有無、国保・後期高齢者医療利用の有無、介護保険利用の有無が記載されていた。

同市の健康福祉局では7月16日の名簿紛失を受けて、8月1日から22日に全民生委員を対象に「個人情報の保護」についての研修を実施し、名簿取扱についての説明や「原則持出禁止、複写及び貸与の禁止」等の注意事項をフラットファイルへ貼付し注意を促す等、再発防止を図ったが、今後は民生委員活動に必要な関係書類の適切な保管策として、全民生委員に対し「保管ボックス」の配布と定期的に名簿を確認する仕組みや名簿の配布方法を改善する仕組みをつくり再発防止に取り組むとのこと。
《ScanNetSecurity》

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