株式会社エルテスとエヴィクサー株式会社は6月25日、エヴィクサーの音響透かし・音響通信技術「Another Track」を活用した、ディープフェイクによる偽動画等を検出するサービスの共同検討を開始すると発表した。ディープフェイクとは、人工知能など高度な合成技術を用いて作られる、政治家や著名人に虚偽の発言をさせる、本物と見分けがつかないような偽物の動画のこと。2016年の米大統領選で同技術を活用したフェイクニュースが流通した。現在も多くのフェイクニュースや、有名人のニセポルノ動画が流通しており、問題視されている。今回の検討において、エルテスはリスク検知業務で培ったノウハウを結集して、ディープフェイクによる偽動画などが拡散するプロセスを分析する。またエヴィクサーは、発信者の意図に伴わない編集や、いわゆるディープフェイクによる偽動画の検知を行うため、オリジナルの映像や音源にデジタル・フォレンジック調査が可能となるよう音響透かしの技術を応用する。両社はこの検討の開始を皮切りに、共同でお互いのノウハウと技術を結集して、効果的なデジタルリスクの検知サービスの開発と提供を目指すとしている。