国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は2月6日、「NICTER観測レポート2018」を発表した。NICTサイバーセキュリティ研究所は、NICTERプロジェクトにおいて大規模サイバー攻撃観測網(ダークネット観測網)を構築し、2005年からサイバー攻撃関連通信の観測を続けている。2018年、ダークネット観測網(約30万IPアドレス)には、合計2,121億パケットのサイバー攻撃関連通信を観測。これは1IPアドレスあたり約79万パケットが届いたことになる。宛先ポート番号では、Webカメラなどに使用される「23/TCP」が21.7%を占め、Windowsサーバサービスに使用される「445/TCP」(4.8%)、Webサーバ(HTTP)およびIoT機器(管理画面)に使用される「80/TCP」(3.9%)、モバイルルータやSSH認証サーバに使用される「22/TCP」(3.8%)と続いた。2017年には、トップ10のポートが全体の半数以上を占めていたが、2018年は46%に減少している。Telnet「23/TCP」を狙った攻撃パケット数が548億パケットから294億パケットへと大きく減少したことが理由としている。その他のポート(Other Ports)の占める割合は全体の半数以上を占めるが、IoT機器で使用されるポート(機器のWeb管理インタフェース用ポートやUPnP関連ポート、機器に固有のサービス用ポートなど)が多数含まれており、それらのポートを合わせると、全体の約半数がIoT機器で動作するサービスや脆弱性を狙った攻撃になるという。
Microsoft Windows において computerDefault.exe の実装不備を悪用して UAC による制限を回避可能となる手法(Scan Tech Report)2019.1.29 Tue 8:30