ラックは、2018年末にOWASPより公開された「OWASP IoT Top 10 2018」について、同社セキュリティ診断サービス部の三井宏弥氏が「ラックピープル」において紹介している。
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株式会社ラックは1月29日、2018年末にOWASPより公開された「OWASP IoT Top 10 2018」について、同社セキュリティ診断サービス部の三井宏弥氏が「ラックピープル」において紹介している。OWASP IoT Top 10 2018は、Webアプリケーションのセキュリティに関するオープンソースのコミュニティであるOWASP(Open Web Application Security Project)が作成したもの。
OWASP IoT Top 10では、開発者、製造業者、企業、消費者がIoTシステムの作成や利用に関してより良い判断をするために、避けるべきセキュリティ上の注意点がTop 10形式で説明されている。内容は次の通り。
I1:Weak, Guessable, or Hardcoded Passwords (強度の弱いパスワード、推測可能なパスワード、もしくはパスワードのハードコード) 総当たり攻撃で容易に解読される認証情報や、ありがちな認証情報を使うこと、あるいは認証情報が変更できないこと。ファームウェアやクライアントソフトウェアのバックドア機能には、デプロイされたシステムに対して本来許可されていないアクセスを提供するものもある。
I4:Lack of Secure Update Mechanism (安全な更新メカニズムの欠如) デバイスを安全に更新するための機能が欠如していること。デバイス上でのファームウェア検証、安全な配信(データ送信中に暗号化されていない)、ロールバック防止機構、更新によるセキュリティ変更の通知の欠如などがある。
I5:Use of Insecure or Outdated Components (安全でない、もしくは古いコンポーネントの使用) デバイスの侵害につながる非推奨、もしくは安全でないソフトウェアコンポーネント・ライブラリを使用していること。オペレーティングシステムのプラットフォームに対する安全でないカスタマイズや、侵害されたサプライチェーンからのサードパーティ製ソフトウェアやハードウェアコンポーネントの使用などもある。