ラックの新サービス「JLIST」、JSOCユーザ向け「JSIG」とどう違う? | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

ラックの新サービス「JLIST」、JSOCユーザ向け「JSIG」とどう違う?

ラックは7月12日、サイバー攻撃の脅威情報(スレットインテリジェンス)「JLIST(ジェイリスト)」を提供するサービスを8月1日より開始すると発表した。

製品・サービス・業界動向
サイバーセキュリティ事業本部セキュリティソリューションビジネス部のグループリーダーである長谷川真也氏
  • サイバーセキュリティ事業本部セキュリティソリューションビジネス部のグループリーダーである長谷川真也氏
  • JLISTは、セキュリティ監視「JSOC」、マルウェア解析「ACTR」、技術研究開発「サイバー・グリッド・ジャパン」の知見を集結したスレットインテリジェンス
  • JLISTは提供基盤から、セキュリティ製品メーカー、サービスプロバイダ、販売代理店などを介して提供される
  • サイバーセキュリティ事業本部のJSOCセンター長である賀川亮氏
  • 文字列マッチングを回避する不正な通信に対応
  • JSIGとJLISTの違い
  • サイバーセキュリティ事業本部のACTRセンター長である鷲尾浩之氏
  • ACTRにおける脅威情報の種類と活用方法
株式会社ラックは7月12日、サイバー攻撃の脅威情報(スレットインテリジェンス)「JLIST(ジェイリスト)」を提供するサービスを8月1日より開始すると発表した。同サービスは、同社のセキュリティ監視、マルウェア解析、技術研究の3つの部門における知見をまとめてデータベース化し、独自の脅威情報として提供するもの。基本的に、月に一回の提供となるが、バンデミックなど早急な対処が必要となる問題が発生したときには随時提供されるという。

●誤判断を減らし日本特有の情報にも対応

「JLIST」の概要について、同社のサイバーセキュリティ事業本部セキュリティソリューションビジネス部のグループリーダーである長谷川真也氏が紹介した。スレットインテリジェンスは「サイバー攻撃という脅威に関する情報を集約・蓄積し、分析することでセキュリティ対策に活かす取り組み」であるとした。攻撃の背後にいる攻撃者の次の一手を推測し「先回り防御」が実現できる。

日本企業でもスレットインテリジェンスを活用するセキュリティ製品の導入などが浸透してきたが、その大部分が海外のセキュリティ製品やスレットインテリジェンスを利用している。このため、ワールドワイドで共通の脅威は網羅しているが、各地域、たとえば日本特有の脅威への対応には弱みがある。また、脅威情報は基本的に自動収集と機械的な判定で登録されるため、False NegativeやFalse Positiveの誤判断が起きやすいと長谷川氏は指摘した。

そこで同社では、セキュリティ監視「JSOC(Japan Security Operation Center)」、マルウェア解析「ACTR(Advanced Cyber Threat Research Center)」、技術研究開発「サイバー・グリッド・ジャパン」の3つの部門の知見を集結したスレットインテリジェンス「JLIST」サービスを開発。日本特有の脅威情報とセキュリティ専門家による情報の精査を実現し、セキュリティ機器と連動することで脅威の抜け漏れや誤判断を防止、防衛力を向上させる。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

製品・サービス・業界動向 アクセスランキング

  1. 度を超えたハラスメント行為者 セガ従業員に損害賠償支払い

    度を超えたハラスメント行為者 セガ従業員に損害賠償支払い

  2. マクニカネットワークスが忘れない CrowdStrike 三つのエピソード

    マクニカネットワークスが忘れない CrowdStrike 三つのエピソード

  3. 大阪の奇跡「純国産SOCサービス」セキュアヴェイル、垂直統合までの20年

    大阪の奇跡「純国産SOCサービス」セキュアヴェイル、垂直統合までの20年

  4. GMOイエラエ、カルチャーデック公開

  5. ExcelおよびPowerPointのセキュリティ機能をかいくぐるマクロについて警告(マイクロソフト)

  6. 遠隔制御中のパソコン画面に透かし文字を表示、画面盗撮やPCの画面キャプチャでの漏えいを防止

  7. 「Apex Legends」高ランク帯のマッチ向けにDDoS攻撃からの保護機能を実装

  8. クラウドストライクとゼットスケーラーがグローバル戦略パートナーシップを拡大

  9. イエラエセキュリティ、日本語で米国Offensive Security社との共同資格取得コースを提供

  10. 大阪府警 三人のサイバー犯罪捜査官

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×