工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン 7 「アリバイの通信密室」 第10回「面会依頼」 | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2018.12.16(日)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン 7 「アリバイの通信密室」 第10回「面会依頼」

「うーん、ざっくばらんで話のわかる人ですけど、慎重っていうか変なところにケチっていうか、よくわからないけど、いい人です」

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アルバイトのくせにちゃんとした席が用意してあった。机の上には乱雑に書類が重ねてある。休みの前くらい片付けとけと思う。美少女フィギュアがひとつ飾ってあるだけだ。パソコンにも特に変わったところはない。これといって見るべきものはない。

オレはそれから部屋の中を見回した。そもそも通信密室だから、なにか仕込まれていても通信できないんだが、なにか手かがりになるものがあるかもしれない。しかし結局なにも見つからなかった。

オレは柏木と一緒にいったん会議室に戻ったが、これといって話すこともなかったので勤怠の資料だけもらってサムズブロスを後にした。

サムズワンズに戻ったオレは、山岡に頼んでオフィスの中を見て回った。田端、川辺、吉沢の席を見たが、これといって気になるものはない。空席になっている吉沢の席はきれいに片付けられ、スプラトゥーンというゲームの人形がいくつか置いてあるだけだった。

それから他のシステム部員を呼んでもらい、ログを確認した。特に改竄した痕跡は見つからなかった。

オレはサムズワンズを出て、自宅兼事務所で身上調査の手配と状況の整理をした。手っ取り早く吉沢を犯人にできれば楽なんだが、やはり手持ちの情報だけでは足りない。これで犯人を断定するのは危険だ。

ふと思いついて、沢田に連絡してみた。

《一田 和樹》

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