トレンドマイクロ株式会社は10月5日、「パスワードの利用実態調査 2017」の結果を発表した。この調査は6月22日から23日まで、ID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者515名を対象に、Webアンケートにより実施したもの。調査結果によると、回答者の85.2%がパスワードを使い回していることが判明した。前回(2014年)の調査では93.1%だったため、7.9ポイント減少しているが、いまだに高い割合を占めている。また、使い回すパスワードの数は、前回の調査では56.4%を占めていた「2~3種類」が41.4%に減少し、「4~5種類」「6種類以上」が増加していることから、パスワード管理への意識に多少の変化がうかがえるとしている。パスワードを使い回す理由については、「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」(69.7%)、「異なるパスワードを考えるのが面倒」(45.3%)などと、前回の調査とほぼ同じ結果となり、異なるパスワードを設定することへの課題が浮き彫りになっている。パスワードの管理方法では「手帳やノートにメモする」がもっとも多く(44.7%)、「書いたり、保存せずに覚えておく」(26.4%)が続いた。同社では、パスワードの使い回しを防ぐために、複数のパスワードを自動的に生成する機能や、ひとつのマスターパスワードで複数のID・パスワードを管理できる機能を持つパスワード管理ツールなどを活用することが有効な対策としている。