個人的に一番惜しかったの粗い箇所は動機だ。著者の言いたいこともわかるのだが、たとえば、ノンフィクションだがパーミーオルセン”We Are Anonymous”ではアノニマスというハクティビストに参加している若者の青春群像を描き出すことで共感できないまでも、その動機に触れることを可能にした。動機は本書をドライブする重要な要素なので、「わからない」と投げ出してしまうのはいもったいない。なお、”We Are Anonymous”の概要を知りたい方は「特集 Anonymous 研究 第3回「約束を守らないヒーロー」を参照。