AI の弱点をつく攻撃と AI のサイバー攻撃活用 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

AI の弱点をつく攻撃と AI のサイバー攻撃活用

昨年あたりからマルウェア検知、トラフィック監視・ログ監視にAI、すなわち機械学習やディープラーニング(DL)を使ったセキュリティソリューションが話題になっている。しかし、攻撃側がそれを静観しているという保障はどこにもない。

研修・セミナー・カンファレンス
AIの盲点とAI対AIによるセキュリティの攻防(Blackhat USA 2017)
  • AIの盲点とAI対AIによるセキュリティの攻防(Blackhat USA 2017)
  • ソフォスのデータサイエンティスト Hillary Sanders氏
  • AIの学習方法。結局リリースしないと実データでの検証にはならない
  • AUCのグラフ。1に近いほど間違いをしない。
  • 3つのモデルについてお互いのテストデータで精度がどう変わるか
  • VirusTotalは平均して高いが、精度としてもはもう少し高くしたい
  • Endgameの技術部長 Hyrum Anderson氏
  • ファイルサイトとPE属性情報の関係。赤い部分がマルウェアの特徴
ここ数年マルウェア検知、トラフィック監視・ログ監視に、AI、すなわち機械学習やディープラーニング(DL)を使ったセキュリティソリューションが話題になっている。しかし、攻撃側がそれを静観しているという保障はどこにもない。攻撃側もAIを駆使した攻撃を仕掛けてきても何ら不思議はない。

セキュリティ対策において統計や機械学習の応用はじつは新しいものではない。古くは初期のスパムフィルターは統計学的手法や機械学習を利用していた。ふるまい検知にも機械学習を利用したソリューションが存在している。これに対して、攻撃側が機械学習やDLを直接利用したという事例はあまり聞かない。

AIの利活用は攻撃側より防御側のほうが先行しているといえそうだが、その時代は終わろうとしている。防御側がAIによって未知のマルウェアの対策をしてくるなら、その対抗として攻撃者がAIを使わない理由はない。

今夏米ラスベガスで開催されたBlackhatでもAIを利用した攻撃に関する発表をいくつか行われた。このうち、防御側AIの弱点、攻撃側AIのアイデアに関する発表を2つ取り上げてみたい。

《中尾 真二》

編集部おすすめの記事

特集

研修・セミナー・カンファレンス アクセスランキング

  1. 攻撃者のあの手この手、リアルな攻撃&リアルな現状を知る専門家が警鐘を鳴らす ~ JPAAWG 6th General Meeting レポート

    攻撃者のあの手この手、リアルな攻撃&リアルな現状を知る専門家が警鐘を鳴らす ~ JPAAWG 6th General Meeting レポート

  2. クラウドストライク鈴木滋が語るCrowdStrike Falconへの製品愛

    クラウドストライク鈴木滋が語るCrowdStrike Falconへの製品愛

  3. CrowdStrike 初の日本人レッドチームクルー登壇、攻撃者視点の AD 侵害解説

    CrowdStrike 初の日本人レッドチームクルー登壇、攻撃者視点の AD 侵害解説

  4. サイバー攻撃と対策を関ヶ原合戦になぞらえ ~ 伊東“隊長”と Proofpoint 増田氏が描く「戦国絵巻」

  5. 開発元にソフトウェアの製造責任を負わせるのは合理的?

  6. サイバー攻撃 はじまりはいつも OSINT ~ 日本ハッカー協会 杉浦氏講演

  7. 日本ハッカー協会杉浦氏が OSINT を解説、メールアドレスでここまで情報が入手可能

  8. 名和利男がわざわざ括弧書きで伝えようとしたこと ~ 5/29 から Cybereason Security Leaders Conference 2023春 開催

  9. サプライチェーン攻撃で GitHub が汚染されたら

  10. reject(拒否)へのいばらの道を進むには ~ 日本プルーフポイント「DMARC Conference 2024」レポート

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×