リニューアルされた「JSOC」運用開始前に潜入 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

リニューアルされた「JSOC」運用開始前に潜入

リニューアルするラックの「JSOC」、まだJSOCスタッフも足を踏み入れていない新生JSOCを紹介していただきました。ここではその模様をレポートします。

製品・サービス・業界動向
入口のロゴ
  • 入口のロゴ
  • 監視ルームの壁にはJSOCのロゴが
  • 天井の中央に円形LED照明
  • 天井はデスクの形状と同じ
  • 壁にはモニターが並ぶ。逆側にもありました
JSOC(Japan Security Operation Center)は、株式会社ラックのセキュリティ監視センターです。

現在では、SOCが一般的な言葉になりつつありますが、JSOCの歴史は古く、開設は2001年。2000年に開催された「九州・沖縄サミット」が契機となり設立されました。当時は「Nimda」や「CodeRed」「Slammer」といったワームが大流行した頃で、企業がサイバー攻撃の脅威に取り組み始めた時期といえます。

●ラックのセキュリティ監視センター「JSOC」

そのJSOCが、2017年7月にリニューアルするということで、説明会に参加しました。7月20日に正式リリースが行われるのですが、それより一歩早く、まだJSOCスタッフも足を踏み入れていない新生JSOC訪問の模様をレポートします。

JSOCは基本的に、SOCのアウトソーシングサービス(MSS:Managed Security Service)といえます。客先にあるセキュリティ機器のログをリモートから24時間365日の体制で監視し、セキュリティ上の脅威が検出されたら通知するというサービスです。JSOCには現在、約900社の顧客がおり、監視センサーは約1,900台、毎日約9億件のログをチェックしています。

JSOCの特徴は、監視する機器のメーカーを選ばないマルチベンダであること、総勢100名以上のアナリストやエンジニアを擁していること、万一サイバー攻撃やマルウェア感染が検知されたときには「サイバー119」をはじめとする緊急対応サービスも提供していること、フォレンジックなどの事後対応や復旧にも対応すること、世界中の脅威情報を収集、分析していることなどが挙げられます。

また、ラックが独自に作成する「JSIG」というシグネチャも大きな特徴です。これは多くのメーカーのIDS/IPSで使用できるシグネチャで、メーカーのシグネチャでは検知できない脅威を検知できるといいます。実際に検知した脅威のうち、内部ネットワークでは54%、外部ネットワークでは22%をJSIGで検知したといいます。ラックではJSIGのみの提供も行っており、たとえばMSSを利用したいけどログを社外に出せないケースで活用されているそうです。

●「ホワイトハッカー」をイメージ

宣伝はこのくらいにして、新しいJSOCについてレポートします。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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