ブラック・ダック・ソフトウェア株式会社(Black Duck)は5月22日、Black Duck Software社による「2017年度版オープンソースセキュリティ&リスク分析レポート(OSSRA 2017)」を公開した。Black Duckでは毎年、主に企業の合併吸収に関連する数百のオープンソースコードの監査を実施している。同社のオープンソースリサーチ&イノベーションセンター(COSRI)は、2016年に監査を行った1,071のアプリケーションを分析した結果、アプリの96%でオープンソースが利用され、また60%以上のアプリにオープンソースセキュリティ脆弱性を含んでいた。特に、金融業界のアプリケーション監査結果では、1アプリケーションあたり52のオープンソース脆弱性が見つかり、アプリケーションの60%にハイリスクな脆弱性が確認された。小売業および電子商取引業界のアプリケーションにおいても、最も高い割合でハイリスクなオープンソース脆弱性が含まれ、監査したアプリケーションの83%にハイリスクな脆弱性が見つかっている。また、監査したアプリケーションのうち、ライセンスに抵触しているコンポーネントが含まれているものは85%に上った。特に、GPLファミリのライセンスの影響下にあるコンポーネントを使用しているアプリケーションは全体の75%を占めたが、GPLの義務を遵守していたアプリケーションはそのうち45%に過ぎなかった。