Security Days Tokyo Spring 2017(3月8日~10日)にあわせて来日し、基調講演に登壇した ESET 社の Core Research and Development、Senior Research Fellow、ニック・フィッツジェラルド氏は、「集中する脅威(Emerging and Conversing Threats)」と題する講演を行った。
まず「AIDS」と呼ばれるランサムウェアは、「AIDS Information Version 2.00」「PC Cyborg Trojan」「AIDS Trojan」などと呼ばれるマルウェアだ。最初に発見されたのは1989年12月初頭だという。ソフトウェアとしては、当時一般的だったシェアウェアの形式をとっていた。
IoT機器に対する脅威は各所で語られているが、フィッツジェラルド氏は、上記のような事象とランサムウェアなど、複数の脅威が組み合わさることで「Ronsomware of Things」とも呼べる状態が危惧されるとした。とくに発電所などインフラ事業者が狙われた場合、被害の大きさ、身代金の額ともに巨大なものになり深刻だという。