ウェブルート株式会社は9月27日、「ウェブルート四半期脅威情報アップデート」(2016年9月発行版)を公開した。これによると、マルウェアとの遭遇の全体数は減少しているにもかかわらず、マルウェア攻撃はさらに洗練され、以前より短命となっていることがわかった。数時間以内で多くの攻撃が出現、感染、消滅し、わずか数分というケースも確認された。サイバー犯罪者はその間に、貴重な情報を盗み、ランサムウェアを起動、あるいは別の金銭詐取手段を見つけようと試みている。また、GoogleとWells Fargoへの攻撃が5月より急激に増加し、6月にはテクノロジーおよび金融会社における最大の攻撃標的の会社となった。この攻撃では、ポリモーフィック(変型)型URLが劇的に増加したという。さらにレポートでは、米国に存在する悪意あるURLが全体の40%以上で前年より上昇しているが、これはある地域からのネットワークトラフィックを遮断する地域フィルタリングサービスを回避する目的であるとみている。地域フィルタリングサービスが裏を掻かれた形だ。このほか、Android向けマルウェアの増加加速や、悪意あるIPアドレスの起源となる上位10カ国を取り上げている。