株式会社アイ・ティ・アール(ITR)は6月15日、国内の脆弱性診断市場規模推移および予測を発表した。脆弱性診断は、疑似アタックやスキャニングの手法により、情報システムやその構成要素の脆弱性を検出する製品やサービス。ITRによると、同市場の2015年度の売上金額は11億円とまだ小さいものの、前年度比19.6%増の伸びを示した。ITRでは、サイバー攻撃の増加が背景にあると分析しており、被害を未然に防ぐため、情報資産の現状を適切に把握し、内在する脆弱性に対処することの重要性への認知が拡大しつつあるとしている。同市場は2016年度も同20.9%増と引き続き高い伸びを見込んでいる。また、特にWebシステムにまつわる脆弱性は今後より問題視され続けるとして、同市場のCAGR(2015~2020年度)は16.4%の高い伸びを予想している。