アカマイ・テクノロジーズ合同会社(アカマイ)は6月8日、2016年第1四半期「インターネットの現状」レポートを発表した。レポートによると、アカマイは同四半期に4,500件を超えるDDoS攻撃を緩和したという。この数字は前年同期比で125%の増加となっている。攻撃の多くはストレッサー・ブーターベースのツールを利用したリフレクション攻撃で、これらのツールはDNS、CHARGEN、NTPなどの脆弱なサービスを実行しているサーバを中継に利用してトラフィックを反射させていた。攻撃対象となったのは、半数以上(55%)がゲーム会社、25%がソフトウェアおよびテクノロジー業界であった。また同四半期には、100Gbpsを超えるDDoS攻撃が19件と記録的な件数に増加した。同社が緩和した中で最大のDDoS攻撃では、ピーク時に289Gbpsに達したという。大規模攻撃のうち14件はDNSリフレクションを悪用した攻撃であった。全般的なDDoS攻撃では、ターゲットとなった顧客あたりの平均攻撃回数は39回で、283回の攻撃を受けた顧客もあったという。Webアプリケーションへの攻撃では、攻撃数は前四半期より約26%増加、HTTPS経由の攻撃は236%増加している。またレポートでは、2兆を超えるボットのリクエストを追跡し、分析した結果も記載している。