[インタビュー] LanScope Cat、2015年も中小企業のIT資産管理で満足度1位(エムオーテックス) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

[インタビュー] LanScope Cat、2015年も中小企業のIT資産管理で満足度1位(エムオーテックス)

株式会社イードが実施した「中小企業セキュリティアワード2015」において、エムオーテックス株式会社のLanScope Catが、IT資産管理の部の「今後も利用し続けたい部門」「誰かにすすめたい部門」で1位を獲得した。

製品・サービス・業界動向
エムオーテックス株式会社 事業推進本部 執行役員 池田 淳 氏
  • エムオーテックス株式会社 事業推進本部 執行役員 池田 淳 氏
  • 3年連続の獲得となったトロフィーとともに
  • スマートデバイスの紛失・盗難対策基本機能が無料で提供されているLan Scope An Free。LanScope Anのフル機能も60日間の体験が可能だ。
株式会社イードが実施した「中小企業セキュリティアワード2015」において、エムオーテックス株式会社のLanScope Catが、IT資産管理の部の「今後も利用し続けたい部門」「誰かにすすめたい部門」で1位を獲得した。

同製品は、2013年、2014年の同アワードでも連続で1位を獲得しており、高い顧客満足度を誇っている。同社事業推進本部 執行役員の池田淳氏に、顧客ニーズを踏まえた機能やサービスの展開や満足度獲得要因などについて聞いた。

──2014年は、内部犯による顧客情報の大量流出などが起こりました。こうした動向を踏まえ、顧客ニーズや資産管理ソフトに対して求められる役割に変化はありますか

2015年の大手企業の情報漏えい事故後は、スマートデバイス経由の情報漏えい対策について通常の2倍程度の問い合せをいただきました。もともと、「LanScope Cat」には、USBメモリやスマートフォンなどの外部デバイスに対して、情報の読み書きを禁止するデバイス制御の機能が備わっていましたが、最新バージョンでは、この機能をさらに強化しました。最新バージョンでは、スマートフォンへのデータ書き出しは禁止するが、スマートフォンのカメラで撮ったデータの読み込みは可能にするなど、実運用に沿った情報漏えい対策ができるようになりました。

また、「LanScope Cat」ではPCの操作ログを取得し、どこに保存されたファイルが、どの端末に保存されて書き出されたかという情報のコピー元と移動先まで履歴を残すことができます。また、違反操作が行われた場合は、レポート機能でカレンダー上に違反内容を示すアイコンと違反件数が表示されるので、日々のルール違反有無を視覚的に把握できます。ただ単にログを保存するだけでなく、定期的にログをチェックし対策をうつことで、そもそも問題を起こさない環境を作ることができるのが大きな特徴です。

──2015年10月にマイナンバー制度が施行され、2016年1月からマイナンバー制度がスタートします。企業は個人番号という特定個人情報を扱うことになりますが、IT資産管理ツールはどんな役割を果たせると考えますか

今年3月に、マイナンバーをテーマにしたセミナーを数回開催し、お客様の関心の高さを実感しております。今後、企業はマイナンバーの「取得」から「保管」「利用」「提供」、そして従業員の退職時の「破棄」の各フローで適正な取扱いが求められます。

マイナンバーの情報漏えい対策は、守るべきデータが、人事、給与といった基幹システムのDB内にある場合と、帳票やCSVなどに出力された場合とに分けて考える必要があります。

「LanScope Cat」のようなIT資産管理ツールは、出力後のデータの漏えいを防止する役割として、組織的安全管理措置における、特定個人情報ファイルの利用・出力状況や、媒体等への持ち出し、情報システムのログイン実績などの記録、また、技術的安全管理措置における不正ソフトウェア有無の確認やソフトウェア等を最新状態にする、定期的なログ分析といった要件に対して貢献が可能です。

「LanScope Cat」特有の機能としては「アプリID監査」機能でどのユーザーが、どの端末で、いつ、どのシステムに、どのIDでログインしたかを記録することが可能なので、基幹システム側で適切なアクセス制御を行ったうえで、成りすましのログインをしていないかを把握できます。

──今後の製品展開と製品のバージョンアップについて教えてください

バージョンアップについては、今後も年2回のペースで行っていく方針です。製品展開の大きなポイントは、インターネット環境を前提としたクラウドへのシフト(利用者側にサーバ構築などが不要)とグローバル対応です。「LanScope Cat」はライセンスを購入いただいて、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure上で利用が可能ですし、スマートデバイス管理ツール「LanScope An」はすでにAzure上でサービスを展開しています。また、グローバル対応は、海外支社で現地社員のデバイス管理をしたいというニーズが増えているため、管理コンソールの英語化も含めて対応を進めています。

──競合他社にない独自のサービスという点ではどうお考えですか

昨年11月に、iOS、Android、Windows対応のスマートデバイス管理ツール「LanScope An」の紛失・盗難対策機能に限定した「LanScope An Free」をリリースしました。「LanScope An Free」では、紛失・盗難対策に必要なパスワードポリシー、リモートロック・ワイプの機能を、無償で(台数無制限、期間無制限)利用することができます。最初の60日間は「LanScope An」の全ての機能を無償で利用可能で、60日後は有償版に移行することもできます。

また、購入いただいたお客様に対するサポートも重要な商品の一つと考えています。製品を提供するだけではなく、お客様の導入目的をいかに実現できるかを追及した結果、新たな取り組みとしてサポートサイト上で「猫ナビ」というWebコンテンツを公開しました。これは、「デバイスの利用を管理したい」「ソフトウェアライセンスの管理をしたい」など、お客様の目的とやりたいことを軸に、具体的な操作内容や手順までを案内するものです。また、購入直後のお客様にコールセンターから運用担当者がお電話をして、お客様の購入目的の実現をサポートするプッシュフォローサービスも展開しています。

──「LanScope Cat」は弊社調査で3年連続満足度一位を受賞しています。お客様の満足度獲得要因はどのあたりにあると思いますか

一つ目は、顧客の導入目的をスムーズに実現するために、メーカーとして責任を持ってサポートすることを心がけている点です。上述したようなサポートサイトやコールセンターの取り組みのほかに、お客様の担当者が変わったときに、引き継ぎに必要な情報一式をお送りする「引き継ぎサービス」を展開していますが、毎月50社くらいからお申し込みがあり、こうした取り組みが、高い保守更新率を維持し、継続的にお客様にご利用いただける要因の一つになっていると思います。

二つ目は、当初の目的以外のプラスアルファの部分でメリットを実感していただいている点です。例えば、IT資産管理の目的でLanScopeを導入したお客様が、管理するパソコンの電源ON、OFFの時間のログを、従業員の勤怠管理に活用している事例もあります。当初の導入目的以外の用途、メリットを感じていただくため、他のお客様の運用事例に関しても積極的な情報提供ができるよう取り組んでいます。

ですが、まだまだお客様のご要望に応えられているとは考えておりません。現場のお客様は、多忙な中、多くの課題を抱え日々奮闘されている状況です。これからも、お客様の満足度を高めていけるよう、製品の機能やサービス品質向上により一層力を入れて進めていきます。

──ありがとうございました
《阿部 欽一》

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