日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は10月21日、デジタル・セキュリティを全世界で展開するジェムアルト社(オランダ)の製品を活用し、インターネット・バンキングの不正送金対策を強化するためのシステム設計および構築を行う「トランザクション署名構築サービス」を同日より開始したと発表した。本サービスは、IBMがジェムアルト社製品を利用したトランザクション署名のシステム構築を、金融業界を中心に提供するもの。価格は個別見積となる。ジェムアルト社の認証アプライアンス・サーバを既存のインターネット・バンキング向けのサーバと連携させ、インターネット・バンキング利用者は取引開始時にジェムアルト社のトークン製品を利用してログインする。また、送金等の重要な取引に関しては取引内容(金額、振込先口座番号など)をトークンに入力することによりトランザクション署名が生成される。この数値を取引の確認として入力することにより、サーバ側で生成された署名とトークン側の署名を照合し、署名が一致すれば取引内容に改ざんがないことを確認でき、中間者攻撃に対して有効なセキュリティ対策となる。また、海外の実例や成果を踏まえたシステム設計により、さらに効果的な不正送金対策の実現を支援するとしている。