一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月10日、2014年4月1日から6月30日までの四半期における「インシデント報告対応レポート」および「活動概要」を公開した。インシデント報告対応レポートによると、同四半期にJPCERT/CCが受け付けたインシデント報告件数は4,517件(前四半期は4,898件)と8%減少した。各報告に含まれるインシデント件数は4,260件(前四半期は4,529件)と前四半期から減少、サイト管理者などに対応を依頼した調整件数は2,134件と、前四半期の1,989件から7%増加した。前年同期との比較では、総報告数で52%減少し、調整件数は2%減少している。インシデントの内訳は「スキャン」に分類される、システムの弱点を探索するインシデントが37.8%、「Webサイト改ざん」に分類されるインシデントは26.4%を占めた。また、「フィッシングサイト」に分類されるインシデントは11.9%を占めている。フィッシングサイト全体では、金融機関のサイトを装ったものが63.8%、オンラインゲームサービスを装ったものが14.1%を占めている。本四半期に報告が寄せられたフィッシングサイトの件数は509件で、前四半期の557件から9%減少した。また、前年度同期(287件)との比較では77%の増加した。国外ブランドを装ったフィッシングサイトの件数は167件と、前四半期の229件から27%減少した。活動概要では、「認証関連情報を窃取する手口の高度化と被害防止への取組み」「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドラインおよびJPCERT/CC 脆弱性関連情報取扱いガイドラインを改訂し公表」「FIRST の Board of Directors メンバにJPCERT/CC スタッフが当選」をトピックに挙げている。