株式会社アズジェントは3月19日、セミナー「クラウド時代のセキュリティ “セキュア・クラウド”セミナー」を開催した。基調講演には、衆議院議員で自由民主党のIT戦略特命委員長である平井たくや氏による「わが国のサイバーセキュリティ」が行われた。平井氏は「サイバーセキュリティは国会議員に不評で、その理由は『票にならない』『お金にならない』『横文字が多い』である」と会場の笑いを誘い、まずは現在が「インターネット前提社会」であり、デジタル化とグローバル化が加速度的に変化していると述べた。また、サイバー攻撃にまったく関係のない産業はなく、自社が直面する脅威であることを認識すべきであるとした。さらには、2001年に施行されたIT基本法にはITセキュリティが盛り込まれておらず、法整備を進めていることや、セキュリティ人材育成、次回の選挙はインターネット投票に対応したいことなどを述べた。また、アズジェントのセキュリティ・プラスラボ所長である駒瀬彰彦氏は、セッション「アズジェントが考える“セキュア・クラウド”」を行い、企業のクラウド利用には事業リスクとITリスクを考え、克服する必要があるとした。また、情報セキュリティを取り巻く環境の変化として「攻撃手法の変化」「システム環境の変化」「攻撃者・防御側の変化」「脅威を受けたときのインパクト」を挙げ、これを考慮した上でセキュアクラウドを構築する必要があるとし、セキュリティガバナンス体制の構築をはじめとするクラウド利用者がやるべきことを詳しく紹介した。さらに、こうした状況を踏まえたアズジェントのミッションとして、コンサルティング、監視・監査、サービス(MSS、フォレンジック、インシデント対応、教育)を挙げた。セミナーではこのほか、トレンドマイクロ株式会社のセキュリティエバンジェリストである染谷征良氏による「クラウド時代のセキュリティ」、アマゾン データ サービス ジャパン株式会社のソリューションアーキテクチャ本部、セキュリティ ソリューション アーキテクトである梅谷晃宏氏による「クラウドサービスにおけるセキュリティ考察」、株式会社ラックの取締役 CTO サイバー・グリッド・ジャパンGMである西本逸郎氏による「セキュリティサービスの市場概要」が行われた。なお、本セミナーは300名の定員を大きく超えた応募があったという。