株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は3月27日、「BIND 9.xの致命的な脆弱性(過度のメモリ消費)について」を発表した。これは、BIND 9.xにおける実装上の問題により、namedに対する外部からの攻撃が可能となる脆弱性(CVE-2013-2266)が、開発元のISCから発表されたというもの。本脆弱性によりnamedが過度のメモリ消費を引き起こし、その結果としてnamedを含む当該サーバで動作しているプログラムおよびシステムに、サービスの異常動作や停止につながる致命的な影響が発生する可能性がある。本脆弱性の対象となるのは「9.7系列:すべてのバージョン」「9.8系列:9.8.0~9.8.5b1」「9.9系列: 9.9.0~9.9.3b1」。ISCでは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「重大(Critical)」と評価しており、キャッシュDNSサーバおよび権威DNSサーバの双方が対象となること、多くのバージョンのBIND 9が対象となること、namedの設定ファイル(named.conf)によるアクセスコントロール(ACL)の設定では影響を回避・軽減できないこと、インターネットに直接接続していないキャッシュ/権威DNSサーバも攻撃の対象となりうることなどから、広い範囲での緊急対策が必要としている。JPRSにおいても、該当するBIND 9.xを利用しているユーザは関連情報の収集および即時の対応を取ることを強く推奨している。