株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は9月13日、「BIND 9.xの脆弱性(サービス停止)について」を発表した。これは、BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されたというもの。本脆弱性により、提供者が意図しないサービスの停止が発生する可能性がある。本脆弱性は危険性が高く、しかもキャッシュDNSサーバおよび権威DNSサーバの双方が対象となることから、該当するBIND 9.xを利用しているユーザは関連情報の収集、緊急パッチの適用など、適切な対応を速やかに取ることを強く推奨している。「9.6系列:9.6-ESV~9.6-ESV-R7-P2」「9.7系列:9.7.0~9.7.6-P2」「9.8系列:9.8.0~9.8.3-P2」「9.9系列:9.9.0~9.9.1-P2」、また9.4系および9.5系には、リソースレコード(RR)の取り扱いに不具合があり、RDATAフィールドの長さが65,535バイトを超えるRRが読み込まれた場合、以降の当該RRに対する問い合わせにより、namedが異常終了を起こす障害が発生する(CVE-2012-4244)。ISCでは「BIND 9.9.1-P3、9.8.3-P3、9.7.6-P3、9.6-ESV-R7-P3」をリリースしており、JPRSではアップグレードまたはディストリビューションベンダからリリースされるパッチの適用を呼びかけている。