株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は7月25日、「BIND 9.9.xの大量のTCP問い合わせ受信時におけるメモリリーク発生について」を発表した。これは、BIND 9.9.xで大量のTCP問い合わせ受信時においてメモリリークが発生する不具合により、namedに対する外部からのサービス不能(DoS)攻撃が可能となることが、開発元のISCから発表されたというもの。本脆弱性により、提供者が意図しないサービスの停止や、メモリの不足によるサーバの障害などが発生する可能性がある。BIND 9.9.0~9.9.1-P1は実装上の不具合により、大量の問い合わせを受信した際にメモリリークが発生する(CVE-2012-3868)。これにより、OOM Killerあるいはそれに相当する機能を利用することで、外部からnamedを異常終了させることが可能になる場合がある。また、メモリの不足により当該サーバの動作が不安定になる可能性がある。本脆弱性は、キャッシュ・権威DNSサーバの双方が対象となり、DNSSEC検証機能を無効にしている場合も対象となる。ISCでは「BIND 9.9.1-P2」をリリースしており、JPRSではアップグレードまたはディストリビューションベンダからリリースされるパッチの適用を呼びかけている。