東京電力が4月10日午後3時現在として発表した福島第一原子力発電所の状況は以下の通り。※4月5日午前1時50分頃、淡水化装置から濃縮水を濃縮水貯槽に送る配管(耐圧ホース)からの水漏れが確認された事象に伴い、引き続き傾向を監視するため、4月9日、排水溝出口付近の海水について、サンプリングを実施。サンプリングの結果、ガンマ線核種が検出されたものの、検出限界値と同程度であり、また、全ベータ放射能については検出限界未満であることを確認。 本水漏れ事象について、一連の対策が終了したことから、滞留水の処理を再開するため、淡水化装置(逆浸透膜式)については、4月9日午後9時52分に起動。また、第二セシウム吸着装置については、4月10日午前9時48分に起動し、同日午前9時50分、定常流量(毎時40.0立方メートル)に到達。今後、淡水化装置(逆浸透膜式)については、水バランスを考慮し断続運転を実施。 なお、実施した対策は、以下の通り。・漏えい箇所への吸収材の設置、U字溝と一般排水路の接続部への土のう設置・排水路内に溜まった漏えい水の回収および排水路洗浄と洗浄水の回収・漏えい拡大防止策として、サプレッションプール水サージタンク(SPT)(B)から淡水化装置(逆浸透膜式)へ移送するラインに対する土のうの設置(SPT建屋脇、斜面、排水路、マンホール付近)・濃縮水供給ポンプ出口からR0濃縮水貯槽間のホースについてはポリエチレン管に交換(現在、淡水化処理時に使用しているライン)※4月9日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへの移送を開始。同日午後4時、移送を停止。4月10日午前10時、移送を開始。※4月10日午前9時30分、集中廃棄物処理施設において、サイトバンカ建屋からプロセス主建屋へ溜まり水の移送を開始。※4月10日午後1時31分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ溜まり水の移送を開始。