この攻撃は、物理的なアクセスが可能な場合、あるいはその電話がそれ以前にユーザーによって「ルート化」されている場合に限られる。いったん攻撃が成功すれば、攻撃者はトランザクション履歴*など、ウォレットの詳細を読むことができる。さらに悪いことに、GoogleはPINに対する責任を銀行に転嫁する以外に対処することができないが、銀行もそれを望まないだろう。
Google Walletはワイヤレス技術Near Field Communications(NFC)を使用しているため、ユーザーは対応するレジに電話を近付けることで支払いが行える。Google Walletは、システムに保存されたカードに管理インターフェイスを提供し、接触によりカードと支払いを認可するレジとの間で暗号化された情報交換を開始する。
この交換はセキュアな状態で行われるが、ユーザーがカード情報を変更したり、トランザクション履歴を見る場合には、4桁のPINが要求されるGoogle Walletを使用する。そしてこのPINが脆弱なのだ。
Zveloの人々は、同ウォレット・アプリケーションがPINのハッシュを保存することに気付き、可能な数1万個すべてをハッシュするだけで、マッチするPINを作成することができた。彼らがビデオでデモンストレーションしているように、このプロセスには2、3秒しかかからない。
ハッシュファイルは、追加の照会を許可する他のデータが付随しており…
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(翻訳:中野恵美子)
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