子どものネット利用、最多の55.2%が「個人情報流出」を心配(ネットスター) | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

子どものネット利用、最多の55.2%が「個人情報流出」を心配(ネットスター)

 URLフィルタリング製品技術・サービスの開発・提供およびURLリストの収集・分類・配信を行うネットスターは11月17日、同社が実施した第13回「家庭でのインターネット利用実態調査」の結果を発表した。

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 URLフィルタリング製品技術・サービスの開発・提供およびURLリストの収集・分類・配信を行うネットスターは11月17日、同社が実施した第13回「家庭でのインターネット利用実態調査」の結果を発表した。

 同調査の対象は、中学生の子どもを持つ保護者(30代11.4%、40代72.5%、50代15.7%、60代以上0.4%:男性50%、女性50%)、調査期間は9月22日〜23日、Webアンケート方式で実施(マクロミルに委託)、有効回答数は516件。

 保護者が自宅でよくネットを利用する時間帯は、保護者の性別に関わらず「夕食後」「就寝前」が半数以上で夜が多い。父親の6割以上が外出先でネットを利用する一方、母親の外出先でのネット利用は2割だった。89.7%の保護者が「自宅で毎日ネットを利用する」と回答。外出先でのネット利用は54.3%が「毎日」と回答した。

 mixi、Facebookなど「日常的にコミュニケーションサイトを利用している」保護者は23.6%だった。28.7%の保護者が「ネットを利用中に何らかのトラブルに遭ったことがある」と回答。トラブルの内容は「アダルトサイトに誤って登録」や「架空請求詐欺」が上位となった。

 子どものネット利用についての懸念点としては、55.2%の保護者が「個人情報流出」と回答し、「アダルトサイト閲覧」(49.8%)よりも多い結果となった。子どもの性別で見ると、男子は「アダルトサイト閲覧」や「架空請求詐欺」、女子は「性犯罪被害」や「いじめ」となっている。

 家庭内でのネット接続機器は、親子ともに9割以上が「パソコン」だった。しかし、ゲーム機でのネット利用は、子どもの利用率の方が高くなっている。子どものネット利用開始時期は利用機器を問わず、「小学校高学年から中学生」という傾向が窺える。また、「初めてネットを利用させる時」の方が「子ども専用のネット機器を与える時」よりも多くの点においてルールを設定している。

 フィルタリングの利用は、携帯電話がもっとも多く56.5%。パソコンは34.4%、ゲーム機では1割だった。フィルタリングを利用しない・利用をやめた理由は、パソコンは「大人が使う時不便」、携帯電話は「子どもに反対された」、ゲーム機は「自身の経験から必要ないと判断」が目立ち、機器によって理由が異なることが分かった。

 子どものネット利用について参考にした情報は、「新聞や雑誌、テレビ」や「友人知人との情報交換」に回答が集まった。またそれらの情報について9割以上が「役に立った」と回答している。3割以上の保護者がいわゆるママ友やパパ友との情報交換を行っていると回答した。その内容は「ネット利用に関するルール」や「機器の買い与え」についてだった。

 子どものインターネット利用に関する保護者向けの説明・教育については、84.9%の保護者が「学校からの案内」をきっかけに啓発セミナーを受講している。また、啓発セミナーの主催者および開催地ともに学校が7割以上と最多だった。講師についても「学校の先生」が41.5%となり、学校が関与している割合が高いことが分かる。

 受講回数は「1回」が60.9%、また4割近い保護者が複数回受講していた。セミナースタイルについては「講義・講演を聞く」が86.4%となっている。セミナーで取り上げられた内容は「事件・事故・被害実例」が79.8%ともっとも多かった。以下、「子どものネット利用リスク」(70.5%)、「ルールの作り方や子どもとの関わり方についてのアドバイス」(54.3%)と続いている。

 受講してよかった点は「子どものネット利用についての全体像や特徴について知ることが出来た」が57.4%。一方、不満な点としては「聞いたことがある」(29.8%)、「既に実行している」(22.1%)だった。受講したことがない理由では「開催されていることを知らない」がもっとも多い。また、父親では「興味がない」、母親では、「予定が合わない」や「長時間、家を空けられない」といった理由となっている。「受講した内容」と「もっと聞きたい内容」を比較すると、「相談窓口」や「機器別リスク」、「段階的利用」や「自己防衛」について、もっと知りたいと考えている保護者が多いことが分かった。

 啓発セミナー内容で3番目に多い「ルール設定」について、セミナー受講者のルール設定率は9割で、受講していない保護者よりも10ポイント以上多くなっている。「子どものネット利用把握」においても、セミナー受講者のほうがさまざまな施策を実施している割合が高く、特に「フィルタリング」の利用については、受講していない保護者よりも10ポイント以上高い結果となった。パソコン、携帯電話でのフィルタリング利用率で見ても、セミナー受講者のほうが高くなっている。携帯電話フィルタリングのカスタマイズの認知度についても同じ傾向が見られた。

子どものネット利用、最多の55.2%が「個人情報流出」を心配

《前田 有香@RBB TODAY》

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