株式会社シマンテックは9月13日、世界最大規模のネット犯罪調査「ノートン ネット犯罪レポート」の結果を発表した。本調査は2月6日から3月14日、調査会社StrategyOneが24カ国の18歳以上の成人12,704名、8歳から17歳の児童4,553名、1年生から高校2年生を担当する教員2,379名を含む合計19,636名へのインタビューにより実施されたもの。レポートでは世界のネット犯罪の被害額を試算した結果、年間1,140億ドルに上ることが分かった。調査対象となった被害者の申告によるネット犯罪で失われた時間の対価を見ると、さらに2,740億ドルの損失となる。昨年中の、世界の成人のネット犯罪被害者総数は4億3,100万人で、その金銭的被害総額と時間的費用の世界合計は3,880億ドルとなり、ネット犯罪に関する世界全体の被害は、マリファナ、コカイン、ヘロインの全世界の闇取引総額(2,880億ドル)を大幅に上回っている。日本においては、昨年ネット犯罪の被害に遭った方は1,150万人、直接的な金銭的被害総額1,842億円、さらに犯罪解決に費やされた時間の価値として6,524億円の損失となっている。新しいトレンドとしてモバイル系ネット犯罪の増加を挙げており、すでに世界中の大人のインターネットユーザの1割が携帯電話関連のネット犯罪を経験しているという。(吉澤亨史)http://www.symantec.com/ja/jp/about/news/release/article.jsp?prid=20110913_02