独立行政法人 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は5月26日、ERLANGが提供する「Erlang/OTP SSH ライブラリ」に生成される乱数が推測可能な脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。この脆弱性の影響を受けるシステムは「Erlang/OTP バージョン R14B03より前のバージョン」。なお、Erlang/OTP SSHライブラリを実装している製品も本脆弱性の影響を受ける可能性がある。Erlang/OTP SSHライブラリは、生成した乱数を用いてさまざまな暗号化処理を行うが、Erlang/OTP SSH ライブラリで実装されている乱数生成の手法には、生成された乱数が推測可能な脆弱性(CVE-2011-0766)が存在する。この問題が悪用されると、第三者によりSSHセッションキーやDSAホストキーなどが取得される可能性がある。JVNでは対策方法として、開発者が提供する情報をもとにアップデートを適用するよう呼びかけている。また、アップデートの適用後、SSHセッションキーやDSAホストキーなどを変更することが推奨されている。(吉澤亨史)http://jvn.jp/cert/JVNVU178990/