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2018.06.22(金)

海外における個人情報流出事件とその対応 第224回 ウェブで活動舞台を移す政治や社会運動家(2)逮捕されても英雄扱いのハクティビスト

国際 海外情報

●逮捕されても国民は英雄扱い
逮捕を伝えた英国のITニュースメディア、『The Register』は、Poikansはロビンフッドを気取っていたと書いているが、ロビンフッドと呼んだのはラトビアのメディアだ。実際に英雄視する国民も少なくなかったようだ。

逮捕後も、リーガの政府建物の前で市民が釈放を求めていた。また、Poikans逮捕に際して、ラトビア警察がジャーナリストの自宅を家宅捜索したことで、報道の自由を脅かされたとして、ジャーナリスト本人だけでなく、ラトビアメディアの間でも抗議の声が上がっている。

5月18日に逮捕されたPoikansは尋問の後、20日に釈放された。拘束が短期間であった理由について、『IDG News Service 』のJeremy Kirkは、ラトビア警察のスポークスパーソン、Zane Maskalonokiが「Poikansは協力的で、公共の安全を脅かすものではない」との説明があったとしている。

逮捕後、メディアに対して、Poikansは「警察に遅かれ早かれ捕まることはわかっていた」としながらも、「透明性が欲しかった」と動機を打ち明けている。これらの情報は国民が求めていたものだという。

4月までPoikansは情報を少しずつ公開してきた。国民の大きな反響を得たのは、政府への国民の信頼が地に落ちたからといえるだろう。政治学者、NilsMuiznieks は、『The Sydney Morning Herald』に対して、「彼(Poikans)は理想主義にしたがっていて、(中略)行動主義を展開していた」と語っている。つまり、理想に基づいて、行動を起こしていたというものだ。

内務大臣のLinda Murnieceは、Poikansを英雄視するべきではないとの姿勢を示した。捜査により、Poikansが一般市民の納税関係の情報も不正に獲得していたことが分かっていると国民に訴えかけた。しかし、その結果、メディアを中心に内務大臣の辞任を求める声も上がっている。その理由のひとつは、警察がジャーナリストの自宅を捜索した後になってから、捜査令状を得たことがある。

PoikansはIT関連の研究者であったが、緊縮財政の下での情報公開を求めてハッキングを行ったというものではない。たまたま情報にアクセスする方法を見つけたというものだ。ラトビア国内ではどちらかというと、システムの不備があったということで政府に対する非難はあっても、Poikansの行為を非難する人は少ない。

ハックティビズムにもさまざまな動機がある。今年はじめには、インターネット上でアダルトコンテントにフィルターをかけようというオーストラリア政府への抗議として、政府のウェブサイトへ

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(バンクーバー新報 西川桂子)
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