PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)は、カード情報を扱う全てのクレジットカード事業者が遵守すべきセキュリティ規準として国際カードブランド5社(*注1)が2004年12月に共同で策定したものです。ネットワークの設定やパスワードの管理、ウイルス感染の防止、データ暗号化等12項目でカード加盟店や決済代行事業者が遵守すべき最低限の規準を決めています。PCI DSSはクレジットカード決済にかかわるセキュリティ基準ですが、規定内容が実際的で具体的なベストプラクティスとして作られていることから(*注2)、米国ではサプライチェーンリスクの低減を図るものとして業界横断的に高く評価され注目されています。また米国では、PCI DSSの法的な義務付けも進んでいるところです(*注3)。日本においてもその認知が広がりつつあり、オンラインショッピング従事者の約4割がPCI DSSの概要を知っており、見聞きしたレベルでの認知度は6割を超えているようです(*参考7)。