今年の夏もラスベガスでセキュリティ会議 DefConが開催される。同会議ではハッキングコンテスト CTF(Capture the Flag)の本選も行われ、世界中から集まった参加者がハッキング技術を競う。
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今年の夏もラスベガスでセキュリティ会議 DefConが開催される。同会議ではハッキングコンテスト CTF(Capture the Flag)の本選も行われ、世界中から集まった参加者がハッキング技術を競う。
本選に先駆けて6月6日8時〜8日8時までの48時間、オンライン上でCTFの予選が行われる。そこでSCAN編集部は、過去3回の参加実績を持つチームチドリを前身とするAV Tokyo のCTFプロジェクトに、今大会の抱負と戦略を聞いた。
AV Tokyo のCTFプロジェクトは、昨年開催されたBlack Hat Japan 2008の後に行われたAV Tokyo 2008というカンファレンスを契機に結成されたチームで、日本のIT先進企業に勤めるセキュリティ技術者達が参加している。メンバーは20名弱にも及び、その専門も、企業のセキュリティ担当者やプログラマ、リバースエンジニアなど多岐にわたる。
インタビューは都内某所のセキュリティ企業の会議室の一角を借りて行われた。今回、取材に応じたAV Tokyo のCTFプロジェクトのメンバーは、tessy氏、yoggy氏、愛甲健二氏の3名だ。
AV Tokyo: 特に設けられていませんので、1人からでも参加できますし、数十人でも参加することが可能です。AV Tokyoでは最大20人くらいでの参加を考えています。
SCAN: CTFで勝つと良いことはありますか?
AV Tokyo: CTFで優勝すると、"Black Badge"が貰えます。このバッヂを持っていると一生無料でDefConに入場できますが、ハッカーにとってはそれ以上にこのバッヂを持っていること自体が名誉なことです。
●AV Tokyo のCTFプロジェクトがCTFに参加するにあたって
SCAN: CTFにはいつから参加していますか?
AV Tokyo: 2006年のCTFに、前身のチームチドリで参加したのが最初です。飲み会の席での話がきっかけでした。2006年は70チーム参加で60位でしたが、2007年は150チーム参加で27位、2008年は370チーム参加で26位と着実に順位を上げています。
昨年の、Black Hat Japanの後に行われたAV Tokyo 2008というカンファレンスでもともとのチームチドリ以外のメンバー参加の気運が高まり、今年からはAV Tokyo のCTFプロジェクトでの参加となりました。今までは大会の様子見といったところもありましたが、今年は本気でフラッグを取りにいきます。
SCAN: なぜCTFに参加しているのですか?
AV Tokyo: CTFに参加してしていると楽しいからです。みんなで協力して一つの問題に取り組むと、思いかげないヒントが得られ、自分一人では解けない問題も解くことができ、何物にも代え難い達成感を得られます。また、他の参加者の技術・手法やツールの使い方等を間近で見ることができ、とても勉強になります。
SCAN: CTFに向けて、どんな対策をしていますか?
AV Tokyo: 月に1回ほど勉強会を行っています。そこでは、過去のCTFの問題やCODEGATEの問題を解いています。過去の問題と同じものが出ることはないですが、問題をこなすことによって、解くための手法を学び経験を積んでいます。
AV Tokyo: Mac OS Xユーザが多く、全体の4割程度居ます。残りのユーザはWindowsを使用していますが、Windowsの問題が出ることはほとんどありません。過去、問題の出たFreeBSDやSolarisなどの各OSをVMwareで動作させています。ツールもGDBやIDA Proなど一般的なものを使用しており、あまり特殊なツールは使っていません。問題によっては…